MIAサロン講演会
(C)「人生会議」について
(B) 介護老人保健施設のこと
(今後増えていく最期の場としての施設の一つとして紹介されました)
欧米の終末期をよりよく過ごすという姿勢は日本ももっと学ぶべき。
★ 老衰による死亡者数がふえている。
老化によって体の機能が維持できなくなり死亡する場合 を老衰という。
高齢者で自然死の場合のみ用いる。
★ がんや心・肺・肝など臓器不全は比較的短期に機能が低下
するが、 認知症や老衰、脳卒中後遺症では、5年以上
ゆっくりと経過することも、よく覚えておくこと。
★ その為には、親の希望する死に方を、子供がよく理解し知っておくことが必要。
このような講演会にも、子供世代にこそ来て聞いてもらいたい。
★ 口から食べられなくなったら点滴に頼ることが多いが、点滴は本人につらい苦しみを与えるので、
そのことも考えるように。
「介護老人保健施設 千の星・よこはま」について
★ 季節感は「生きる!」につながるので、季節によって、いろいろな 花が咲き乱れるようにしている。
★ 歌は、歌詞を渡し、3番まで歌うようにしている。
★ 穏やかな看取りを心掛けている。
日本では、まだまだ自宅で最期を迎えたい人が多いが
実際には自宅で死ねる人は少ない。
変わって、介護施設で最期を迎える人が増えているし、
今後、ますます増加すると思われる。
その理由として、時代の変化があげられる。
もしも手帳
講演骨子
(A)日本の現状
今年度最後のMIAサロンのイベントとして、森井先生に講演をお願いしました。
会員にとって、タイムリーで大変関心の高いテーマで、先生は3種類の詳しい資料を用意され
休憩をはさみ、多くの全国統計を指し示しながら約2時間半、精力的にお話下さいました。
≪希望≫ | «現状≫ |
(1)自宅 58.8% | (1)病院 71.3% |
(2)病院 33.9% | (2)自宅 13.6% |
(3)介護施設 4.1% | (3)介護施設 11.6% |
3種類の資料
死に至る3つのパターン
★ 「人のお世話をしなさい。そして自分もお世話になりなさい」と上手に移行し、それを子供たちにも態度で示すこと。
★ 手書きでよいので、本人が元気なうちに、「延命措置は望まない」など、意志を書いておくことが賢明。
その後、質疑応答の時間を設け、散会となりました。
「人生会議」とは、もしもの時のために、あなたが望む医療やケアについて前もって考え、家族等や医療・ケアチームと
繰り返し話し合い、共有する取り組みのこと。
★ 看取りは、本人の尊厳・意思の尊重が大切。
本人が認知症になったり、意思を示せなくなる前に、家族がその意思をよく聞いておくことが大切。
★あなたはどこで最期を迎えたいですか?
2024年2月20日(火)
13:30~16:00
場所 藤が丘地区センター
参加 42名
講師 森井誠二氏
老人介護施設 千の星・よこはま
司会
富士の高嶺を望み、春の花が咲き乱れる
先生への花束
熱心に聞き入る聴衆
★ 森井先生としては「人生会議」という言葉には違和感があり、「人生物語の最期のことの話し合い」とした方が
しっくりくるとのこと。
★ それには、看取りをしてもらう先生として、以前から何でも相談できる主治医としてのお付き合いがあるのが望ましい。
★ この「話し合い」のきっかけに「もしも手帳」が、各地の地域ケアプラザにおいて無料で配布されているので、
ご参考までに。
森井先生は「脳神経外科専門医」と「神奈川県介護支援専門員」でいらっしゃいます。
現在は「介護老人保健施設 千の星・よこはま」(戸塚区)の施設長をなさっています。