MIAサロン講演会

 
「わたしたちのこれから」   2023721() 13:0015:00

参加: 12名

 場所: 藤が丘地区センター

 講師: 藤田 哲男 氏

 

 MIAサロンの勉強会の一つとして、ファイナンシャルプランナーであり、終活アドバイザー
でもある 藤田哲男様に講演していただきました。

 藤田様はMIAメンバーNさんのご主人様の後輩で、12年間にわたりジャカルタに駐在。
講演会当日もおしゃれなインドネシアのバティック柄シャツをダンディーに着こなし登場されました。

 昭和23年生まれ。 秋には後期高齢者になられるということです。

  2020年5月 大腸がんを発症。遺書を書くきっかけとなったそうです。

 2022年4月 狭心症。胸を締め付けられる症状で救急車。
         遺書を書いていたので、この時は一種の安心感を覚えられたそうです。

 病後は 楽しく自分の好きなことをしようと 麻雀、ベースを弾き、そして仲間を作り
ホームで演奏会。 更に1人で出来るパチンコや、絵を勉強することも楽しんでおられます。

遺書を書いた経験から ホーム入居や遺産相続などの講演会に数多く参加され、資格も取得さ
れました。現在、日本では約19万人のファイナンシャルプランナーがいるそうです。

                  

講演骨子

 
相続
  配偶者である夫又は妻から考えて3つのグループに分けられます。

      第1グループ 被相続人(故人)の両親。尊属という。

      第2グループ 被相続人の配偶者との間の子供たちと孫。卑属という。

      第3グループ 被相続人の兄弟、姉妹とその子供。

 

  法定分割と遺留分   法定で分割をします。ただし遺言書などで変更は可能。

             相続人以外の子供の配偶者に対しては「遺贈」がある。

             孫、ひ孫には遺留分があるが 甥、姪には遺留分はなし。

 

相続基礎控除額    

相続税     遺産に対する基礎控除額

            3000万円+600万円×法定相続人の数

            例えば  配偶者、子供2人の場合

            3000万円+600万円×=4800万円・・基礎控除額

遺書とエンディングノート

Ⅰ.遺言には 公正証書遺言、20万円位必要

       自筆証書遺言、無料です。自筆で作成し自宅に保管。

または法務局に保管してもらう。その場合、3,500円を

法務局に支払う必要があるが 形式などをチェックして

もらえるので安心です。 

・遺言の撤回はいつでも自由にできる。

 ・遺言執行者を指定できる。

 ・遺産分割協議書  相続人間で協議をする。

・遺言書を書いている人の割合は75歳以上で 自筆証書遺言の作成者は6.4%。

公正証書遺言作成者は5.0%です。

 

2.エンディングノート: 法的拘束力はない。
             但し残された遺族にとっては有意義な参考資料となる。

             パソコンに保存の人はパスワードがわかるようにしておくこと。

 

介護

介護認定には要支援、要介護があります。まず 地域包括支援センターへ行きその後、
保健所で認定されます。

自宅介護の場合は 自宅のリフォームができます。ヘルパーを頼めます。

施設入居はまず施設を決めましょう! 施設チェック事項は以下に記します。 

ハード面:居室の広さ、共有スペース、施設の場所、築年数など。

ソフト面:介護者の人数、介護者の勤続年数、男女比、

看取り(最期まで看ていただけるか否か) 経営の安定性など。

   頭金の償却:それぞれの施設で返却の条件が違うので調べます。

介護施設にはサービス付高齢者住宅、有料老人ホーム、軽費老人ホーム、特別養護老人ホーム
認知症高齢者グループホームなど多種多様です。

いずれにしても早い段階から対策を考えましょう。



認知症対応

  認知症と認定されたら法律行為が出来なくなる。
  (例えば自宅の売却、資金の引き出しなど)
  できるだけ早めの対策を講じることが望まれる。

  任意後見人は認知症になる前にトライアル期間があるので、試してから決める。

  家族信託は 財産は本人のままで 子供が信託権利を持つ。これは安心感があり

良い制度。

  法定後見人、この制度は使いづらいので 使用する場合はよく考えること。


年金

年金には基礎年金、老齢厚生年金(遺族厚生年金)

企業年金、iDeCo(個人積み立て年金)がある。
 それぞれの人で違います。

                           

税金

 総合課税、分離課税、申告分離課税、源泉分離課税、などがあります。

 税金を少なくする方法としては源泉分離課税が良いと思います。

他に所得税、地方税、復興特別税など個々の条件で違います。  
      

                            
                         

 まとめ

·         ネットの情報には注意をしてください。公的機関のサイトにアクセスすること。

税務署、区のホームページは間違っていません。

·         見えないから「不安」になります。見えると「安心」に変わります。

·         100人いたら100種類のライフプランがあります。セミナーは一般論です。

個別に聞きましょう。

·         早期の準備をしましょう。

·         3つの健康は体、心、そしてお金の健康です。
ライフイベント表とキャッシュフロー表の作成をして「見える化」して、不安を安心に!

 
    

  

質問コーナー

Q. 年間1人110万円までの贈与は無税といわれていますがその点をくわしく教えてください。

A. 現行はそうです。但し、110万円以下で時々金額を変更したり、送金月を変えるなど
しておいた方が良いです。そして送金の記録を残しておくこと。

死亡時「過去3年分を調べる」が「7年前まで」に変更されます。

時には110万円以上贈与して贈与税を支払っておく方法もあります。

Q. 「過去3年分を調べる」はどういう意味でしょうか?

A. 贈与者が死亡した時点から3年間さかのぼってその間に贈与された金額は

全額相続税対象金額に組み込まれ、相続税が計算されます。但し、その間に支払った

贈与税は相続税から差し引かれます。来年から「過去3年」が「過去7年」になります。

 


 

  とても有意義で、参考になるお話を分かり易い説明で聞かせていただき、お陰で、まさに
「来てよかった!」と思う、良き学びの一日になりました。

  すぐ役立つ資料を種々いただき、引き続きMIAサロンでも勉強していきたいと思います。