製作1965年、実に60年前の作品、古さを感じさせない。
イギリス、アメリカの合作だが、よくぞロシアをあれだけ描いたものである。
ロシア革命の話なので戦争がつきまとう。
しかし、ラーラのテーマの流れの中で、美しいウクライナの風景、厳しい銀世界の白樺林、ひまわり、野一面に咲く水仙にうっとりした。
「アラビアのロレンス」のディヴィド・リーンが監督。
原作はノーベル文学賞作家 ボリス・パステルナーク。
ジバゴ役のオマー・シャリフは、若いときに見て好みではなかったのだが、今回、医者そしてナイーヴな詩人の役に心をこめて表現、
すばらい男優と見直した。
トーニヤ役はジェラルディン・チャプリンの娘である。目がチャプリンにそっくりでたまらなくチャプリンを思い出させた。
戦争の場面は今の世の中と重なって、見るのがつらかった。
美しい感動の名作である。(M.T)