会場を華やかに!

トライアヌス帝時代の円柱

文江さんのお話

 

エトルリア文明とはBC10世紀ごろ生まれ,BC6・7世紀に最盛期を迎え、BC3世紀ごろローマに吸収されて
いったイタリア先住民の文明。エトルリア人という人種はなく共通の文明を持った様々なオリジンを持つ部族ら
の総称ととらえるとわかりやすい。例えば彼らは共通のアルファベットを使用していたが共通の言葉を話してい
たわけではなく文法もちがう言語がいくつも存在していたことが確認されている。エトルリア文明はイタリア中部
広域に広がっていたことがわかっており、かつてはヴェネト州から南はカンパニア州にまで及んでいた。

エトルリア起源を持つ都市としては、フェラーラ、ボローニャ、フィレンツェ、アレッツォ、シェナ、ペルージャ、
オルヴィエート、ヴィテルボ、ローマ、カプア、ポンペイなど。ローマ建国時の7人の王のうちの最後の3代は、
エトルリア都市出身。

 言語:古代ギリシャのアルファベット同様、エトルリア文字は現在のいわゆるラテンアルファベットの祖。驚くこと
に現在我々が日常的に使用する言葉にもエトルリア語を語源とするものがある。例として、Person()Satellite
(
)Vino()などがある。

宗教: 葬儀を重要視し、盛大に行う。先祖へのお供え、先祖を祭る(神道との共通性)。誰にでも死後の世界があり、
故人は現世とあの世をいったりきたりする。おまじない&占いを重要視し、その一部は現在イタリア社会にも受け継
がれている。シリアから始まった鬼瓦が、エトルリアにも伝わっているなど、日本に似た面が多々ある。

 土木建築・芸術:非常に高度な技術を持っていた。特にテラコッタ焼き物技術、金属加工の技術にたけていた
これら技術を用いた素晴らしい芸術が墓地から多数発掘されている。

 

異文化勉強会

2015.5.13

アルパインビルにて

ーマからのみやげ話:エトルリア文明について





イースタのお菓子コロンバ(鳩)

古代ローマのモザイク画

古代ローマの彫刻

アラバスタの香水入れ

(1)Villa Giulia(イタリア随一のエトルリア博物館)

Vulcの墓の模型、アルファベットで装飾されたブッケロ(陶器)、アポロ神殿の像、夫婦の石棺
(エトルリア芸術としてはもっとも知られたもの。夫婦で一緒に棺に収まったとは考え難い、おそらく男性一人が入った脇に女性は妻でなく巫女という説も。
同様の棺はルーブル美術館にも渡っている。

古代ローマの集合墓地

MIAコーラス「フ二クリフ二クラ」で締めました

タルクイーニア遺跡のフレスコ画




















































5月の例会の後、ローマ在住の竹村文江さんからエトルリア文明
について興味深いお話をお聞きしました。

 

修復中のコロツセオ

古代の馬具

(2)Musei Vaticani(ヴァチカン博物館の一角にあるエトルリア博物館)

黄金の帯どめ、モダンにみえる青銅の香水入れ、アルファベットで装飾されたブッケロ、
マルスのブロンズ像、ここにはギリシャ最高の壺師とされるエキセキアスの壺もあり必見